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Where have all the bees gone?

ハチがいないと人類は滅亡!?

こう書くと衝撃的なだけでなく、「風が吹けば桶屋がもうかる」のようで因果関係がよく分からないかもしれません。でも、ハチがいなくなると人間の食はおろか生態系のバランスも大打撃を受け、人間は生き残れないかもしれないのです。

えっ、本当? と思うかもしれません。しかし、世界の花をつける植物24万種の4分の3、人間の食べ物の3分の1がハチの受粉媒介に依存していると聞けば、それもうなずけることと思います。

今回NIの9月号では、2006年10月に世界で初めて米国で起こった蜂群崩壊症候群(CCD)をきっかけに特に注目を浴びるようになってきたハチの問題から、さらには人間社会のありように関しても分析・批判・提案をしています。

CCDとは、いくつか基準がありますが、最も大きな特徴は、ある日突然巣箱から働きバチが失踪してしまうことです。ただ、女王バチや若いハチは巣箱に残っており、いなくなったハチの死骸も周囲で見つかることはありません。このあたりが農薬や病気で群れが単に全滅してしまう状態とは違います。まさしく働きバチの失踪によって、全滅はしなくても蜂群が生き残りの機能を失ってしまう状態なのです。

原因としては、農薬、ダニ、ウイルス、携帯電話の高周波、単一作物栽培(ハチが1種類の花のみつと花粉ばかりを食べることになって栄養が偏る)などさまざまな影響が挙げられていますが、その原因はまだはっきりとは特定されていません。米国だけでなく、世界のさまざまな国でもハチの大量死や大量失踪が報告されています。しかしそれがCCDかどうかは判断が分かれるところです。

日本では昨年くらいから、リンゴ、イチゴ、ナスなどの農作物の受粉作業を担うミツバチが不足していることがニュースで取り上げられるようになりました。その原因としては、女王バチの輸入不足、ダニ、農薬が主な原因として挙げられています(毎日新聞2009年7月24日夕刊)。特に養蜂家が危機感を持っているのが数年前から使われるようになった殺虫剤ネオニコチノイドです。岩手、長野、北海道などで、数百万匹というミツバチが、農家が農地にまいたこの殺虫剤が原因で死んでいます。

また、薬剤耐性という厄介な問題もあります。ミツバチにとって恐ろしいのがミツバチヘギイタダニという群れを全滅させるようなダニですが、このダニがこれまで使われていたアピスタンという駆除剤への耐性を獲得してしまいました。そして今年の夏に待望の新駆除剤アピバールが発売されました。しかしこれも人間と細菌の関係と同じで、新たな薬も永久に使えるわけでなく、いつしかダニは耐性を獲得してしまうでしょう。

ここ日本では、昆虫や小鳥などの受粉媒介者は、自然の減少と都市化、農薬によってその数を減らし、いまや現代農業では養蜂家の飼うミツバチに受粉を大きく依存しています。もちろん自然界の受粉媒介者や風による受粉も可能ですが、受粉媒介者の減少により効率は落ちています。受粉がうまくいかない場合、たとえばイチゴも赤くならなかったり、形が悪かったり、味が落ちたりと、商品として流通することは難しいものになってしまいます。工業化した農業と商品化した農作物という現代農業において、今や日本のミツバチは、はちみつ生産よりも受粉媒介者としての役割の方が重要になってきています。

そしてまた、味はともかく、安く見栄えの良い農作物を楽に安定的に低コストで栽培・供給するべく使用される農薬は、野生の受粉媒介者を減らしてきました。さらに現在、その代わりとして人間のために家畜化され利用されてきたミツバチまでもが無視できないレベルで農薬被害を受けるようになってきたのです。そして皮肉なことに、日本(東京の銀座自由が丘など)でもフランスでもカナダでも、農薬散布が少ない都市部での養蜂が注目を集め盛んになってきています。

有機農業、持続可能な社会、工業的農業への批判、そして食生活と食に関する考え方など、ハチは多くのことを私たちに考えさせ、行く末を警告しています。

NIジャパン

Photo: At a beekeeper’s shop in Inagi, the suburbs of Tokyo. 東京郊外稲城市の養蜂園にて。

It depends bees' survival if we would be able to survive or not.

By saying this, you would be puzzled by the correlation between the bees' survival and ours. But even if you do not like bees, you could become to love bees if you come to know the fact that about three quarters of more than 240,000 of the world's flowering plants rely on bees to reproduce; and honeybees pollinate a third of the food we eat.

NI No.425 covered crisis of such bees facing today.

The crisis is not only bees' but also ours. We rely on bees for pollination extensively. Today, pollination is more important for us than honey production.

We receive various benefits by modern agriculture, which is supported by chemicals. But chemicals, such as insecticides and soil sterilizers, have killed wild pollinators like bees, small birds and other insects. So now we need domesticated honeybees to pollinate our crops. But useful modern agricultural techniques, such as chemicals, monoculture, etc., are now a big part of the problem.

Just go and read then think about what bees raised for our sustainable future.


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