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Electric power company established by citizens’ hope and movement

市民によるエコ電力供給会社の設立は可能だ

3月11日の後、もちろんその前からも、「原発で発電された電気は使いたくない」「再生可能エネルギーの電気を使いたい」と思っていた人は少なくないでしょう。またスウェーデン、ドイツ、スペインなど、そんな選択を可能にした国のことをご存じの方も多いかと思います。

しかし残念ながら、電力自由化が緒に就いたばかりの日本の私たちには選択の余地はありません。まとまった電力を使う事業者であれば特定規模電気事業者(PPS)から電気を購入して脱原発&電力コスト削減を達成することも可能ですが、一般家庭には地域の電力会社と契約するしか選択肢はありません。もちろん、原発からの電力供給を受けていない地域、例えば日本の10電力会社の中で唯一原発を持たない沖縄電力管内や、ディーゼルを中心に地熱+風力で発電する八丈島などに移住するという手はありますが、そう簡単に引っ越すわけにもいきません。

余談ですが、沖縄に原発を導入するという話は以前からあり、福島原発事故を受けてもその可能性は消えておらず、今後も注意して見ていく必要があります。
原発導入に向けた研究中止を(琉球朝日放送)
仲井真知事は沖縄電力の出身で「小型原子力発電導入可能性の研究」計画 を推奨!(ブログ:「原発情報」を集めて、掲載しています。)
原発持たない沖縄電力、導入研究を継続(朝日新聞)

さて気を取り直して今回のテーマに話を戻しますが、現在はエコ電力供給会社によって電力選択の自由がある国としてよく知られているドイツですが、1998年の電力自由化前は、8大電力会社が国内発電量の90%を独占的に供給するという日本と同じような状況にありました。しかし自由化とともにその独占も崩れ、今では小規模な配電会社を含めると900社以上が電力供給に携わっています。

中でも再生可能エネルギーの電力を選べるエコ電力供給会社は、3.11後の日本人にとって羨望と垂涎の的ではないかと思います。その運営主体は、自治体、NGO、企業などがありますが、私たちに最も希望を与えてくれるのが、小さな町の小さな市民運動をきっかけにできた電力供給会社です。

そんなパイオニアが、ドイツ南部の有名なシュバルツバルト(黒い森)にあるショーナウ市で生まれたショーナウ電力(EWS)です。

この市民運動立ち上げメンバーのひとりで、現在はEWSの代表を務めるウルスラ・スラデックさんは今年、草の根レベルでの優れた環境活動に贈られるゴールドマン環境賞を受賞しました。この受賞に際しNIでは、今年6月号「極右が支持される理由」の中で、スラデックさんとEWSを取り上げる記事「草の根電力会社誕生への輝かしい取り組み One bright spark」を掲載しました。

現在協同組合として運営されているEWSですが、実はその歴史は、チェルノブイリ事故後の市民の不安から始まりました。事故後スラデックさんと仲間たちは、原発と放射能に大きな不安を感じ、原発の電気を使いたくないという思いを強くし、それを使わなくて済む方法をみんなで考え始めました。ドイツの電力供給の仕組みを勉強したり、再生可能エネルギーに積極的に取り組むよう地元電力会社への申し入れたり、省エネ方法の勉強会などの活動から始めて方向性を模索しました。最終的には、再生可能エネルギーにも省エネにも興味がなく、利益のことしか頭にない地元電力会社から地域の送電網運営権を買い取ることを決めました。

これは、地域はもちろん、NGOやメディアの協力も得て、全国に呼びかけて資金を集め、ちょうど更新時期を迎えた運営権を買収するというキャンペーンとなりました。この送電網を通して、再生可能エネルギーの電気を顧客に届けることができるようになりました。このいきさつについては、次のブログに詳しく書かれています。

市民による電力供給会社(ブログ:「幸せに生きる環境学(フライブルクにて)」)

1998年に1700の顧客をからスタートしたEWSは、現在12万の顧客に電力を供給するようになりました。そして今後は、福島の事故による追い風もあり、2015年には顧客数を100万に増やせると見ているそうです。

そのスラデックさんが、先週CNNに登場しインタビューを受けています。
Ursula Sladek: The housewife who powered a green revolution

あと、ショーナウ電力では、「原子力に反対する100個の十分な理由」を発表しています。環境問題を取り上げる日本の雑誌『オルタナ』のウェブサイトには、その日本語訳が掲載されています。
原子力に反対する100個の十分な理由」(オルタナ)

発送電分離の議論が全然進まず、電力会社の独占体制が盤石な日本から見れば、市民の手によるエコ電力会社が存在することはとてもうらやましい状況です。とはいえ、もちろん日本では一層の電力自由化が必要だとしても、EWSが最初は地域での小さな取り組みから始まって大きな波に発展していったことを聞くと、電力供給という国の根幹を成すシステムであっても、市民の手で少しずつ変えていけることが分かり刺激になります。もちろん日本でも、市民の手による取り組みで新しい波を起こすことは不可能ではないはずです。

NIジャパン

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After 3.11 or even before that you would think if you could choose electric power generated by renewable energy sources or at least non-nuke sources for your home. But unless you live in a country such as Sweden, Germany or Spain, your hope is, so far, up in the air.

In Japan, if you do not want to use electric power generated by nuclear power plants, you need to live in places like Okinawa Prefecture, located about 1600km south west of Tokyo, or Hachijyo Island, located about 300km south of Tokyo. They can assure no-nuke sources since the electric power grid of these places is not connected to the main power grid of Japan which connects to nuclear power plants.

Or if you consume electricity 50KW or more, e.g. offices or factories, you can ask independent electric power generating companies, include Power Producer and Suppliers (PPS), to buy electricity. But for a household, there is no alternative to buying electric power from one of 10 dominant electric power companies. They dominate not only electric power production but also electric power grid. It makes alternative ways spring up difficult.

Currently, out of these 10, only one, Okinawa Electric Power Company (OEPC), doesn't have any nuclear power plant. It is because of small demand for electricity. Okinawa Prefecture is the most southern prefecture, consist of small islands. There are about 1.4 million people with no major heavy-industry area. However, OEPC has started the study to built a small nuclear power plant in Okinawa since 2003. Even after Fukushima's disaster, OPEC's research and evaluation still continues.

Hope doesn't come from above, you may look at below. At the Germany's grass root level, there is a model.  Japanese people, as well as people in other countries, can look at the model, Schönau Power Supply (EWS).

In June issue of NI, the article "One bright spark" covered EWS and its president, Ursula Sladek, who received Goldman Environment Prize. You can check her story and video in the website of Goldman Environment Prize.

And last week, she was interviewed by CNN.
Ursula Sladek: The housewife who powered a green revolution

Because of the origin, EWS is naturally assertive and declares "100 good reasons against nuclear power".

If you read the story of EWS and her group in above websites, you are definitely encouraged and feel that you can change a way to produce electric power by citizens' hands. It is not impossible at all in any country including Japan.


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