New Internationalist

Tokyo has begun the mandatory emission reduction bill for large offices and factories with cap-and-trade emissions trading scheme.

東京都の「温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度」始まる&温暖化関連etc

このブログの更新をしばらくさぼっている間に新年度が始まってしまいました。

きっと今週からオフィス街や朝の電車の中は、スーツの感じから何となくそれと分かってしまう新入社員たちの姿が目につくようになっていることでしょう。

NIジャパン事務所がある周辺はオフィス街にはほど遠い商業・住宅地区で、しかも私は自転車通勤なので、今年はまだそんな季節の風物詩を目にしてはいないのですが、通勤途中あちこちで目にする桜で季節を感じています。

さて東京都では4月1日から、大規模なオフィスビルや工場に対して二酸化炭素排出量の削減を義務づける「温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度」が始まりました。これは、事業所名の公表や50万円以下の罰金という罰則がついた制度です。オフィスビルも対象とした排出量規制は、同じ日に始まった英国と共に世界初とのことです。

この制度で対象となるビルと工場は、電気などのエネルギー消費量が原油換算で年間1500キロリットル以上。都内にはこのような事業所が1400あまりあるそうですが、数のわりにはこの約1400の事業所だけで都全体の排出量の2割を占めているとのこと。ちなみに、都内のオフィスビル・商業施設(つまり工場以外)の中で年間排出量トップは、8.7万トンを排出する東京大学本郷キャンパスで、東京都庁舎は順位は分かりませんが年間排出量2.8万トンとのことです。(東京新聞2010年4月1日朝刊より)

削減量の決め方ですが、2002年から2007年の間の任意の連続する3年間の平均排出量を計算して基準値とし、その6%か8%(事業所の設備によって異なる)が削減義務となります。

例として分かりやすく考えてみると、任意の3年間の平均排出量が1万トンの事業所で6%の削減義務がある場合、基準排出量(排出量の上限)は年9400トンとなります。まずは第一計画期間(2010年~14年度)の5年間の平均でこの上限を守らなければならないので、5年間の排出量合計(上限)は、9400トン×5年=4万7000トンです。自力で削減できずにこれを越えてしまう場合には、国内の他の事業者から排出枠を買い取って削減分にあてる排出量取引が利用できます。

総排出量削減義務と排出量取引制度(東京都環境局ウェブサイト)

つまりこれは、総排出量上限を割り当て(キャップ)、それを越えた排出量は排出権取引(トレード)を利用して削減が可能なキャップ・アンド・トレードと呼ばれる方式です。

削減量目標値や罰則の妥当性、取引制度への批判など議論はありますが、とりあえずは排出量削減が義務として「罰則」付きでスタートしたことは新たな一歩だと思います。

一方、まだスタートラインにもつけないのが国の「地球温暖化対策基本法案」です。

3月12日にようやく閣議決定され、今国会提出が決まりました。これから国会でもまれ、制度を詰めて施行となると、やっとランニングシューズを履いてトラックに出てくるというあたりになるかと思います。

日本が「持続可能な」低炭素社会に移行していくために必要で多くの人々に待ち望まれていたこの法案ですが、残念なのは、鳩山首相が3月6日に語った「原子力はCO2(二酸化炭素)を減らすには欠くことのできないエネルギーだ。基本法の中でも位置付けていきたい」(3月6日朝日新聞電子版)という言葉と姿勢です。これにがっかりしたのはもちろん私だけではありません。

地球温暖化対策としての原発推進に反対する環境NGOの要請書

またこの法案には、産業界からの強い要望で生産量によって排出量を決める原単位制度(排出量上限の割り当てが無く、生産量が上がれば排出量上限も上がっていく)の導入も含まれています。

国際的に掲げた目標である2020年までに1990年比25%の温室効果ガス排出量削減を守ろうと努めながらも、(産業界など周囲の圧力や雑音により)「持続可能」とは言えない原子力発電を「推進する」とかじを切って数字合わせをやりやすくし、原単位制度も導入して圧力や雑音をかわしたというところでしょうか。

昔は票にならないと言われていた環境も、時代が変わってマニフェストに組み込まれて有権者の票を集める道具にされていますが、結局選挙後は残念なことに産業界が絡む政治・経済状況に巻き取られていくという現実があります(普天間基地移転から天下りあっせん禁止の挫折まで挙げればいろいろありますが)。

世界でも、昨年12月に開かれたコペンハーゲンの気候変動対策会議の成果のなさには多くの人々が落胆したと思いますが、それも結局政治とビジネスの思惑にまみれて近視眼的で問題の本質からずれた話し合いしかできなかった各国代表の醜い産物です。

NIでは、12月号でその内幕をマンガで辛辣に表現しました。

2009年12月号 コペンハーゲンと気候変動対策のゆくえ

                                                                                    でも一筋の光は、ボリビアのコチャバンバで今月行われる「気候変動と母なる大地の権利に関する世界民衆会議」でしょうか。この会議では、コペンハーゲンとは全く異なる人々が、ずっと本質的で長期的な視野から気候変動に関して議論することになるでしょう。世界の指導者たちはコペンハーゲンで何の成果も出せませんでしたが、今回は民衆と市民社会が問題解決に向けて率直に協議していくことになります。

あと、NIの1/2月合併号では、人口増加と温暖化の因果関係にメスを入れています。排出量だけでなく排出者数も考える必要があるとする人々の中には、開発途上国の急激な人口増加の抑制を訴えるだけでなく、開発途上国の人口抑制を支援することで先進国での二酸化炭素排出量をオフセット(相殺)するというプログラムを実際に進めている団体もあります。

もちろん、それは単なる人口問題ではありません。排出者数が増えているといわれる途上国での排出量は先進国よりも少なく、それは消費するエネルギー量自体の問題であることは明らかです。NIの1/2月合併号では、人口に関して環境、高齢化への誤解、心理的な側面など、いろいろな観点から探っています。

2010年1/2月合併号 人口パニック? ─ 多すぎるあなたたち、少なすぎる私たち

NIジャパン

                               On 1st April, the Tokyo Metropolitan Government (TMG) has begun the mandatory emission reduction bill with cap-and-trade emissions trading scheme.

This is ahead of the national government's plan. On 12th March, the cabinet has just approved the Bill of the Basic Act on Global Warming Countermeasures. It will be discussed during this Diet session, so it would take sometime to come into force.

But many people were surely disappointed by the bill, since it includes promotion of nuclear power plants saying that nuclear power plants emit less CO2 compared to power plants by oil or gas. Besides, the bill includes emission limit according to the amount of production without any cap there.

As you can imagine, the industry and business have put a huge pressure on the Japanese government. They strongly argued that 25% of emission cut compared to 1990 by 2020 is so hard to achieve since Japan is the most energy efficient society in the world. They insisted on that it is impossible to squeeze a dried mop. And they warned that the government attempt to trying to squeeze such a dried mop would hinder the recovery of Japan's economy and force the Japanese higher living prices.

Well let's see how the discussion in this Diet session would go and if Tokyo's economy would be affected negatively by the mandatory emission reduction bill.

One prospect is coming from Cochabamba, Bolivia, where "World People's Conference on Climate Change and the Rights of Mother Earth" will held form 19 to 22 April.

The participants of this conference are very different from the participants of COP15 in Copenhagen held in December 2009. You can expect more productive and less selfish discussions than COP15. Check it out the web, as well as the NI's issue on COP15 and population and global  warming.

>NI Japan

Comments on Tokyo has begun the mandatory emission reduction bill for large offices and factories with cap-and-trade emissions trading scheme.

Leave your comment