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Anti-Nuclear Nation?

日本にとっての核軍縮 ─「反・反核国家」の背景

オバマ大統領の就任と、4月5日に彼がプラハで行った「核のない世界」への決意を示す演説以来、核軍縮に向けた期待が高まっています。

日本では6月に衆参両院で「核兵器廃絶に向けた取り組みの強化を求める決議」が全会一致で採択されました。

衆議院の決議文

参議院の決議文

この衆議院と参議院の決議文はほとんど同じで、文章や語句の順番が入れ替わっている程度のものです。しかし、意図的にそうしたのかどうかは分かりませんが、最初の一文に大きな違いがあります。

衆議院の決議文は、

「わが国は、唯一の被爆国として、世界の核兵器廃絶に向けて先頭に立って行動する責務がある。」

と言っていますが、参議院の方は、

「わが国は、唯一の被爆国として、これまで世界の核兵器廃絶に向けて、一九九四年以来、国連総会へ「核兵器の究極的廃絶に向けた核軍縮」決議案提出など、先頭に立って活動してきたが、これからも、一層行動する責務がある。」

と言っています。

つまり衆議院は過去にはふれず、「行動する責務がある」という現状認識を述べています。一方参議院は、「先頭に立って活動してきたが、これからも、一層行動する責務がある」とこれまでのことにも触れています。

はたして日本は、参議院の決議文が言うように、「...これまで世界の核兵器廃絶に向けて...先頭に立って活動してきた...」のでしょうか?

答えはNOです。

詳しくは、昨年のNI日本版100号「核兵器廃絶へ ─ 日本と世界はどう動いているのか」に掲載した愛知大学教授の河辺一郎さんの論文「日本にとっての核軍縮─「反・反核国家」の背景」をアップしましたので読んでみてください。

日米安全保障条約という枠組みの中でしか外交をつかさどることができなかった日本政府は、国際的な核軍縮の外交の場において「被爆国」にふさわしい振る舞いを必ずしも行ってきませんでした。

「...これまで世界の核兵器廃絶に向けて...先頭に立って活動してきた...」というのが日本の反核市民団体のことであれば納得できますが、日本政府がそうであったとは口が曲がっても言えません。

そしてまたこの論文の内容は、日本政府が核密約に関してうそをつき続けたり、政府の「安全保障と防衛力に関する懇談会」が防衛政策の転換ともなりかねない内容(集団的自衛権の行使に踏み込み武器輸出三原則の緩和を求める)の報告書を出したりする背景にもつながってきます。

防衛・軍事という点で、今日本は転換点に来ていると思います。総選挙の結果がどう転ぼうとも、これまでの平和主義を基本とした防衛政策が変わってしまう可能性があります。気づかないうちに徐々に変えられてしまわないように、そして核廃絶に向けて政府がきちんと取り組むように、市民がしっかりと意識して見ている必要があります。

NIジャパン

Since the inauguration of President Obama and his speech in Prague on 5th April referred to his vision of "a world without nuclear weapons", expectations toward nuclear weapons reduction has been growing among people in the world.

As you may know, Japan is the only nation bombed by atomic bombs. So you would think that the Japanese government should be proactive for disarmament of nuclear weapons. But when you read the article "Nuclear Disarmament in Japan - Background of the 'Anti Anti-Nuclear Nation'" by Kawabe Ichiro, Aichi University, which was in the NI Japan No.100 last year, you will find you are disappointed.

This time, I could up the Japanese version of the article only. But when the English one is ready, I will let you know.

>NI Japan

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